漢方内科

【漢方内科のご紹介】

「漢方」と聞くと,「即効性がない」「長く飲まないと効かない」「苦くて飲みにくい」というイメージを持たれている方が多いのではないでしょうか。皆さん,漢方薬が急性期病院で積極的に用いられていることはご存じでしょうか。また,その時に身体が欲していると,漢方薬は無理なく飲むことができます。
当科では、人が本来持っている「自然治癒力」を促し、病気の根本からアプローチ致します。また、仕事場や家庭内での状況などいろいろな情報が治療の糸口になることがあります。そのため、初診時の診療時間は1時間を設けておりますので,困っていることは何でも遠慮せず話して下さい。
例えば、様々な症状があり、いろいろなところを受診しても診断がつかないような状態に対しても、ゆっくりお話しをうかがい、東洋医学的診察(脈診・舌診・腹診)をして、その人その人に合ったオーダーメイドの治療を大切にしています。どうぞ、他院を受診していても不調が続く方は遠慮なくおいで下さい。
特に気象病(最近話題の天気痛)や、新型コロナ罹患後症状(後遺症も含む)である倦怠感、軽作業後のだるさ、食欲不振、継続する微熱、関節痛、ながびく咳、味覚および嗅覚障害などもご相談下さい。耳鼻科・総合診療科とも連携しながら診療しています。
エビデンス主体の現代医学が手を出せない状態でも複数の症状を手がかりに介入できる漢方の利点を存分に使って診療しております。2022年5月からの実績では150症例中(通院の自己中断20例を含む)、無事に社会復帰(復学・復職)できた患者は95例となり、最近では、後遺症の原因の一端も解明されたため原因療法にも力を入れております。
今後は、がん診療における化学療法の支持療法としての漢方応用にも力を入れていきたいと思っています(副作用を漢方で回避して化学療法を途絶えさせないことが目的)。

尚、当院は日本東洋医学会指定研修施設の教育病院に指定されています。2名の指導医と1名の専門医で外来診療を行っています。漢方専門医の取得をお考えの先生方はご相談下さい。

患者さんへ

【これまでの実績、共同研究】
〇薬剤の使用過多による頭痛(MOH)における原因薬剤からの離脱
月経関連・ストレス・天候変化などの誘因を漢方で制御することで頭痛発症を抑制できることがわかりました
「薬剤の使用過多による頭痛」における漢方薬の併用は原因薬剤からの離脱成功に寄与する
日本頭痛学会誌,48:585―590,2022
〇VREに対する補中益気湯の脱保菌効果
補中益気湯+プロバイオティックスの投与で脳外科入院中の
VRE保菌患者9名のうち8名が脱保菌を達成して転院できました
A Japanese traditional medicine Hochuekkito promotes negative conversion of
vancomycin-resistant Enterococci.Scientic reports 11:1-2,2021
〇桂枝茯苓丸+治打撲一方の投与でもやもや病の血行再建術後の側頭筋腫脹が抑制され良好な側副血行路形成が促進された
Angiographic, cerebral hemodynamic, and cognitive outcomes of indirect
revascularization surgery alone for adult patients with misery perfusion due to
ischemic moyamoya disease. Neurosurgery 90(6):676-682,2022
〇桂枝茯苓丸+治打撲一方の投与でもやもや病の間接血行再建術後の側頭筋腫脹が予防できた
・Effect of combined Japanese traditional medicines, keishibukuryogan and jidabokuippo, on postoperative soft tissue swelling in adult patients undergoing revascularization surgery for ischemic moyamoya disease: A comparison of two prospective cohort studies.
Traditional & Kampo Medicine. 2022;1-9

オプトアウト文書

診療受付時間・外来診療担当医のご案内

診療受付時間

漢方内科一般外来の診療受付時間と休診日は下記のとおりとなります。

診療受付時間のご案内
診療受付時間 火曜日 午前(9:00~12:00)午後(13:30~17:00)
水曜日           午後(13:30~17:00)
木曜日 午前(9:00~12:00)午後(13:30~17:00)
休診日 月曜日
水曜日 午前(9:00~12:00)
金曜日

外来診療担当医

外来診療担当医一覧表ページでご確認ください。

担当医師のご紹介

私たちが、八戸市立市民病院の漢方内科を担当しておりますので、宜しくお願いします。
病気についてや症状でお悩みの方など、お気軽にご相談ください。

川村 強 (かわむら つよし)
所 属 科 漢方内科
卒 業 年 平成1年
出身大学(教室) 東北大学脳神経外科学教室
専門分野 漢方一般(日本漢方)、鍼灸治療、脳神経外科一般
コメント 日本東洋医学会漢方専門医・指導医
日本東洋医学会青森県部会顧問
日本脳神経外科専門医・指導医
日本脳卒中学会専門医・指導医
日本脳卒中の外科技術指導医
日本神経内視鏡学会技術認定医
新設の科なので診療のみならず、研修医卒後教育にも力を入れていきたいと思います。
なお、地域連携により五戸総合病院で漢方外来も行っております。
河野 順子 (こうの じゅんこ)
所 属 科 産婦人科、漢方内科
卒 業 年 平成8年
出身大学(教室) 信州大学(東北大学産科婦人科学教室)
専門分野 漢方一般、産婦人科一般
コメント 医学博士
日本東洋医学会漢方専門医
日本産科婦人科学会専門医
菊地 章子 (きくち あきこ)
所 属 科 漢方内科(非常勤:東北大学漢方内科講師)
専門分野 東洋医学、内科
コメント 日本東洋医学会漢方専門医・指導医
日本内科学認定内科医
総合内科専門医、内科指導医
日本呼吸器学会呼吸器専門医