仕事内容
PT<脳血管・救命チーム>
脳血管・救命チームは、救命救急科、脳神経外科、神経内科の3診療科からのリハビリ処方に対して理学療法介入を行っています。 当院救命救急科では「劇的救命」のスローガンの元、ドクターヘリ、ドクターカー、ドクターカーV3(移動型緊急手術室)の運用にて青森県南地域の三次救急まで担っており、理学療法処方に関しても外傷患者や呼吸器疾患、心臓疾患など多岐にわたり様々な疾患に対して理学療法を行っています。 また、脳神経外科に関しては脳出血、脳梗塞(血栓回収術など血管内治療含む)疾患に対して早期(早ければ発症当日)より、神経内科に関してはALSやギラン・バレー症候群など神経難病に対して理学療法を提供しています。 現在は医師回診に参加し、またブレースカンファレンスなど積極的に行い、長下肢装具が必要な方に対して急性期病院での作成に力を入れています。当院で長下肢装具作成した症例に関しては回復期病院との連携を図り、統一した情報共有、提示を行う事で転院後の理学療法介入がスムーズに行える様になってきました。 当チームではジェネラリストで対応できるように日々研鑽を行っています。
運動療法室
麻痺が軽度の方には、ゲイトソリューションデザインを用いて歩行練習をします
備品の長下肢装具は、高頻度で使用します
症例によっては、早期にご本人様用の長下肢装具を作製します
免荷式歩行リフトを使用して練習を行う場合もあります
PT<運動器チーム>
運動器対象疾患は骨・関節疾患、脆弱性骨折、脊椎変性疾患、脊髄損傷、四肢・体幹外傷など多岐にわたります。運動器リハビリテーションでは、疾患、手術内容、個人の生活を想定し、筋力強化運動や歩行練習、日常生活動作練習など個別プログラムを提供します。レジスタンストレーニングや自主トレーニングの指導を積極的に取り入れ早期回復を図ります。 当院では2017年より骨粗しょう症によって起こる骨折の患者様に対し、骨粗しょう症リエゾンサービスという他職種で連携したチーム医療を行っております。リハビリスタッフはその一員として個別の運動機能評価、認知機能評価を行い、転倒予防目的に筋力、バランス能力向上のための運動を指導しています。認知機能が低下した方にはご家族にも運動内容を説明し、再度骨折が起こらないよう取り組んでいます。 そのほか、厚労省の推進事業である慢性疼痛診療の一環としてリハビリテーションを提供し、痛みに苦しんでいる方の身体的側面や行動パターンの評価を行い、生活の質の向上を目的とした運動療法を行っています。
PT<内部障害チーム>
主に心臓・呼吸器・がん疾患のリハビリテーションを担当する「内部障害チーム」です。心筋梗塞や心不全および開心術後に対する心臓リハビリテーション、慢性閉塞性肺疾患などに対する呼吸リハビリテーション、がん疾患での周術期リハビリテーションを実施しています。 心臓リハビリテーションでは医師1名、理学療法士4名が日本心臓リハビリテーション学会認定の心臓リハビリテーション指導士の資格を有しており、安心してリハビリを受けられる環境を整えています。また毎朝病棟で行われる多職種カンファレンスを通して患者様の状態を確認、厳重なリスク管理の下、早期離床、早期病棟内活動の拡大、自宅退院に向けての生活指導を行うなど患者様一人一人に合わせたリハビリを提供しています。 がんリハビリテーションでは周術期はもちろんのこと、抗癌剤、放射線治療による体力の低下などに合わせて自宅退院を目指したリハビリを行ったり、令和2年に開院した緩和ケア病棟では終末期を迎えられた患者様の苦痛を和らげ、最期まで動きたい、歩きたいとするお一人お一人の希望を大事にできるだけその方に寄り添った関わりをしたりしています。
PT<早期離床リハビリテーションチーム>
集中治療時期における安静は不動による筋力低下やせん妄(身体的異常や薬物の使用を原因として急性に発症する意識障害)などを引き起こし、退院の遅延やその後の生活状態に大きな影響を及ぼすと言われています。早期離床や早期からの積極的な運動は、集中治療に関連した重篤な合併症を予防し、人工呼吸器管理期間の短縮、日常生活活動能力の維持、入院期間の減少、再入院率の低下につながるとして注目されています。 当院でも2023年4月より、集中治療医、集中治療領域に精通する看護師、理学療法士による早期離床専門チームを立ち上げ、集中治療室、救命救急センタースタッフと共に積極的な早期リハビリテーションへの取り組みを開始しました。毎朝カンファレンスを行い情報共有し、多くの点滴や重要な機器類に囲まれている患者様に過度な負担を強いることなく、より安心・安全な早期離床を行い、スムーズな疾患別リハビリテーションへの移行を進めています
OT<作業療法>
当院は急性期病院で、発症早期より作業療法を実施しています。 対象疾患は多岐にわたり、脳卒中などの脳血管疾患、骨折などの整形疾患、心不全などの循環器疾患、筋萎縮性側索硬化症(ALS)などの神経筋疾患、がんの周術期などがあります。 作業療法では、リスク管理をしながら身体機能の改善を図ることはもちろんのこと、整形疾患ではスプリント・装具の作製、脳卒中で片麻痺の方や上肢切断された方などには必要な自助具の作製、認知症や高次脳機能障害者の評価・訓練、更衣動作・トイレ動作などの日常生活動作(ADL)訓練などを行っています。 近年では、脳卒中患者の自動車運転再開のための取り組みとして、高次脳機能評価の選定、運転再開についてのパンフレット作製、近隣の回復期病院との連携などを進めています。 作業療法士は、患者さんの活動性低下防止を図りながら、身体的・精神的な回復を目指し、患者さんが自分でできることを1つでも多く見つけ獲得できるよう、関わり、寄り添い、患者さん一人一人に合わせたリハビリを行っています。
ST<言語聴覚療法>
当院言語聴覚療法部門では、失語症、構音障害といったコミュニケーション障害や、飲み物・食べ物が上手く飲み込めなくなる嚥下障害の患者様を中心に訓練・指導を行っております。また、高次脳機能障害の方に対しては作業療法士と協同して自動車運転再開に向けた訓練・指導を行っています。チーム活動への参加もしており、摂食嚥下支援チーム(SST:Swallowing support Team)では、学会分類に沿った嚥下調整食の作成・提供を行い摂食嚥下障害患者様に安全で段階的な食事提供が行えるように活動を行っています。また、早期の気管カニューレ抜去や適切な管理を目指し、定期的な回診やカンファレンスを行っています。